あおば税理士法人

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事務所通信追伸

事務所通信追伸は、代表である平本が時事情報やその月に感じていることをまとめたコラムです。
お客様企業や金融機関などへ事務所通信と毎月お送りしています。事務所通信は、税法はもちろん、経営・人事労務などの最新情報をタイムリーに掲載している月刊誌です。ご購読をご希望の方は、事務所までご連絡ください。年間購読料2,400円(消費税等別途)でお送り致します。

 
 
 
 
  
 
  
 

2009年1月号(最新号)

 私どもの菱川が来年3月をもって、あおば税理士法人を寿退職することになりました。
思いは尽きませんが、多くの面で自らすばらしく成長してくれたこと、事務所の雰囲気をとてもいいものにしてくれたこと、この二つが特筆ものです。感謝の気持ちで一杯です。

                                                                                      あおば税理士法人
                                                                                      代表社員 平本久雄

 
 平成12年10月に入社してから、約8年間、本当にお世話になりました。長かったようで短かったようなこの間、辛いことも嬉しいことも、たくさん体験させていただきました。学生時代、怠けてばかりの私は、この職場で初めてしんどさの向こう側の充実感や達成感を体得することができたように思います。自分の足で登った山とロープウェイで登った山とでは同じ景色でも違って見えるように、しんどいことや辛いことを逃げずに乗り越えたからこその喜びというのは、お金を出して買うことはできず、他に代え難いものです。
 あおば税理士法人(当初はまだ平本税理士事務所)で、お客様始め多くの方々そして事務所のスタッフ達と出会い、関わることができたことに、心から感謝してます。ありがとうございます。私の両親は、「学生時代はどうなることかと思っていたけれど、お前は多くの人に育ててもらったんだね。ほんとうにいい職場に巡り会えたね。」と喜んでくれています。
 この約8年間、皆様方やスタッフ達との関わりあいによって、多くのことを学ばさせていただきました。その中で現在一番強く感じていることは、「何ごとも自分次第」ということです。うまくいかないことや思い通りにいかないことの原因を、自分の外側にばかり探して文句を言うだけの私から、少しずつではありますが、自分が変わり行動することを選択できる私になりました。今後新しい世界に移っても、きっと悲しいことも嬉しいこともたくさん出てくるでしょうが、「自分次第」ということを忘れないように意識し続け、活かしていこうと思います。

 ところで、私の友人に、生まれながらの視覚のハンディキャップを持っている人がいます。その友人は、5歳の時に母親に捨てられ、父親はアル中で亡くなるという、私から見ると壮絶な人生を送っています。にもかかわらず、とても明るく前向きで、周囲にたくさんの人が集まってくる魅力を備えてます。次の和歌は、その友人が詠んだものですが、私もこのような考え方で生きて行きたいと思っています。
「幸せは 待つでも探す でもなくて すべてをそれと 感じる心」

 あおば税理士法人に勤務する時間も、残りわずかとなりましたが、悔いの残らないよう、丁寧に誠実に日々の仕事に取り組んでいきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
                                                                                      あおば税理士法人
                                                                                      総務 菱川知抄                             

2008年12月号

  世界経済が荒れています。日経平均株価が一日に500円超も上がったり下がったりするようでは、株を持っていなくても落ち着かないです。
 目先の国内景気も気になりますが、今こそが歴史的な転換点のような気がします。こういう時こそ、世界的な視点や歴史的な視点を大切にしたいと思います。

 11月1日の日経新聞に、英国の元外交官でEU理事会の対外・政治軍事総局長のロバート・クーパー氏のインタビュー記事が載っていました。英国の月刊誌「プロスペクト」で、「世界最高の知性100人」の一人に選ばれた方だそうです。以下抜粋で、後ろの( )内は小生の感想です。

 「EUは妥協や共通ルールの策定などを通じ、武力に訴えることなく全体の利益を追求する共生の仕組みを築いた。国家が相互に依存するシステムともいえる」(以前から、EUモデルが世界に広がって行くことを、ひそかに期待しています。)
 「今回、世界は米国の新しいリーダーシップにかつてないほど期待している。相手の主張に耳を貸し理解しようとする、これまでと異なるスタイルが求められている。米政府は外国の声に耳を傾けることで影響力を回復できるだろう」(ブッシュ大統領への批判とオバマ大統領への期待を感じます。同感です。)
 「(今回の金融危機の)状況は1929年の株価暴落に似ているが、対応は全く異なる。当時は米国経済の問題として米欧政府がそれぞれ(内向きの)対応策を打ち出した。今回は国際的な足並みがそろっており、結果も当時と異なるだろう」(これは最近のオーソドックスな多数意見です。少しホッとしました。)
 「今回の危機が示したことは資本主義の終わりでもなければ世界の終りでもない。これからも経済の成長は止まらない。中国やインドの人々が生活を良くしたいと思う根本的な願いは変わらないし、アフリカの成長を支えた一次産品への需要も長期的には衰えないだろう」(市場経済への信頼感の現れですが、氏は別の文脈で、人間が犯しかねない過ちへの警戒感にも触れています。注意が要ります。)
 「成功した企業が常に自己変革を続けるように、国も変わらなければ生き残れない。(中略)今こそ日本がもう一度、変革の道を探る時だ。アジアが発展することができたのは日本の成功があったからだ。日本がもう一度、今度はアジアとともに世界に貢献する姿を見たい」(日本人が、日本のためだけでなく、世界のためにもがんばる。
力がわく期待ではありませんか。クールな頭を持ちつつ、熱いハートも忘れないようにしたいものです。)

2008年11月号

 今月号の「売掛金の回収漏れを減らす7つの良い習慣」は、100%日銭商売の方はさておき、是非じっくりお読み下さい。
 皆様には「貸借対照表がわかる経営者になっていただきたい」と常々思っています。一見取っつきにくい貸借対照表ですが、実は損益計算書よりわかりやすい顔を持っています。
 わかりやすのは「現物と突き合わせができる」からです。貸借対照表の左側には、わが社のプラスの財産が並んでいます。現金、預金、売掛金、在庫、固定資産、有価証券などなど・・・。そして、左側にはマイナスの財産である、買掛金、未払金、借入金などが並んでいます。それらの数字は、月次経営資料(試算表)ならその月末の、決算書では年度末の有り高です。すべて目で見え、手で触れられるのです。

 では、プラスの財産とマイナスの財産、そのどちらをしっかり見ておかなければならないでしょうか。答えは反対側から導けます。右側にあるマイナスの財産は、他人がしっかり見てくれていませんか。買掛金なら仕入先、未払金ならローンや経費の支払先、借入金なら金融機関です。払わなかったら、文句を言ってくれます。
 左側のプラスの財産を思い浮かべて下さい。わが社の現金や在庫を、他社の人が管理してくれますか。たとえば、売掛金は相手こそありますが、請求漏れや回収漏れがあったらどうでしょうか。「抜けてるよ」と言ってくださる親切なお客様もおられるでしょう。が、多くの方は気がつかないでしょうし、気がついても黙っている人もいるかもしれません。
 ですから、プラスの財産は自社でしっかり見ておくことが、とっても大切なのです。
ちなみに、売掛金と同じくらい大切なのは在庫です。大企業を監査している公認会計士の友人も、「在庫と売掛金を押さえれば、8割方OK」と言ってました。

 金融機関からお金を借りておられれば、売掛金管理の大切さは更に増します。金融機関は預金者の大事な財産を、皆様に融資しています。そのお金は皆さんの運転資金である売掛金とつながっていませんか。金融機関が融資の際に保証人や担保を要求するのは、(ちょっと良く言い過ぎかもしれませんが)預金者への思いやりでもあります。しかし、われわれが売掛金に保証人や担保を設定することはまずありません。だから、わが社自身のためにもですが、預金者の方々のためにも、売掛金や在庫ををきちんと自社で管理する必要があります。一味違う意味で「金は天下の回り物」なのです。

2008年10月号

 一時期に比べれば過ごしやすくなりました。が、体がほっと緩む段になって、夏バテが出ることもあります。ご自愛ください。

 北京オリンピックも終わりましたが、私には次の二人の発言が印象的でした。
 女子柔道の谷亮子選手の夫である谷佳知さん(プロ野球巨人の選手)「メダルの色は違ったけど、僕には金色に輝いて見える」
 そして、男子200bバタフライの松田丈志選手「これが自分色のメダルですっ」
 ある人が「成功とは、自分で決めたことを自らが達成すること」と言われていました。それでいいんだと私も思います。(案外甘くはないですが・・・)

 さて、私どものお客様ではほとんどの方が青色申告ですが、いわゆる白色申告との違いはご存知でしょうか。それは「帳簿があるかないか」です。帳簿があれば青色申告、なければ白色申告です。
 帳簿には証拠力が認められています。ですから、税務調査があった場合、青色申告であれば、調査官は帳簿の記載内容を否定する事実をを立証する必要があります。ところが、白色申告であれば、帳簿がないので、反証の必要はありません。それどころか、推計課税という恐ろしいことができてしまいます。(正しくは「せざるを得ない」です。)
 たとえば、白色申告のラーメン屋さんの売上金額が怪しいとなると、あくまで例ですが、その店が一年間に仕入れた箸の本数を集計し、これに平均客単価を掛けて売上高とします。 問題は、青色申告でありながら、その帳簿が信用できないケースです。そういう場合は、さかのぼって青色申告が取り消されます。信用できない帳簿はないのと同じです。
 ですから、帳簿が信用できるかどうかは一大事です。そして、私が調査官なら、まず次の二点について帳簿の信用度をチェックします。一つは現金の残高管理ができているかどうか、もう一つは日々記帳(パソコン入力)しているかどうか、です。
 逆に言えば、毎日の現金残高が合っており、日々タイムリーにきちんと記帳された帳簿には証拠力があり、税務当局から推計課税を受けることはありません。
 そして、もっと大切なことですが、きちんとした帳簿があれば、毎月の経営成績を早く正しく把握することもできます。

 最後に株券の電子化です。いわゆるタンス株は本年3月末で130億株もあり、推定金額は60兆円とも言われています。年末にかけてかなりの混乱が予想されますし、証券会社によっては、この9月末を株券預け入れの期限としています。お急ぎください。

2008年9月号

  猛暑です。月並みですが、お身体をお大事に、そしてお心爽やかに、毎日を過ごされますように・・・

 小生、数え年(お母さんのお腹の中の一年を足したものだそうです)で、50歳になりました。髪の毛が少なくなっており、中学三年生の愛娘から「ツルはげピッカにしたら、一緒に映画を観に行ってあげる」と何度か言われてました。
 ちょうど上映中の藤沢周平原作の映画「山桜」を観たかったので、盛夏ではあるし、とうとう意を決して、頭髪を5_に刈りました。
 しかし、床屋で鏡の中の自分を見て、正直後悔しました。しかも、帰宅後に肝心の娘からは「キモ」(気持ち悪い、の意味)と言われて、「ガクッ」と来ました。
 ですが、お客様や事務所のスタッフは、さすがに「変じゃなぁ」という人はなく、三人に一人位は「ええがぁ」とか「サッパリしたなぁ」と言って下さいます。洗髪は楽だし、ともかく急には戻れないので、今は観念してます。(悟りの境地?)

 映画の方は、主演の田中麗奈が江戸時代の武家の娘を楚々と演じており、その相方の東山紀之は、台詞が極端に少ない中、めっちゃ渋い若武者でした。娘も「カッコえかったぁ」を連発してました。(あんな男性と一緒になってくれたら・・・でも俺の娘だから無理じゃなぁ)

 さて、われわれと同じTKC会員の坂本孝司税理士(浜松市で開業)が、このたび「会計で会社を強くする」という本を出版されました。
 要旨です。金融機関や税務署も大切なのですが、会計の最も大切な報告相手は経営者自身です。したがって、早くて正しい「経営の役に立つ会計」であるべきで、そうであれば「会計で会社を強くする」ことが可能になります。
 このことを、中世ヨーロッパまで遡っての歴史的検証と、日本でも有数の会計事務所である坂本氏の実務経験を踏まえ、わかりやすく書かれています。
 推薦の言葉を概KCの飯塚社長が書いてます。正確な記帳の重要性が日本でも古くから言われていた証左として、三百年前の井原西鶴の一文が紹介されています。
 万(よろず)の事に付いて帳面そこそこにして算用細かにせぬ人、立身出世するという事一人もなし。
 一冊ですが、ご希望の方には贈呈いたしますので、遠慮なく事務所までご一報下さい。

2008年8月号

  土曜日の夜、NHKで「監査法人」というドラマをやっています。税理士業界にとって、公認会計士業界は「すぐ隣」なので、私は毎週見ています。しかし、そういう業界への興味や数字の世界を超越した、とっても人間的なドラマになっています。主演の塚本高史や松下奈緒の熱演も光っています。是非ご覧になってみて下さい。

 ところで、私どもの事務所では、毎日スタッフに業務日報を書いて(打って)もらっています。「どのお客様のどんな仕事を何時間したか」が主な内容ですが、お客様の現場や日々の出来事で感じたことも記します。
 ある読者の方から「たまにはスタッフにも書いてもらったら」とのお言葉をいただいたその矢先に、「なるほどなぁ」と思う日報があったので、今回はそれをご紹介します。

                                                                                      あおば税理士法人
                                                                                      代表社員 平本久雄

 最近、物騒な事件が多いですね。犯行動機に「誰でもよかった。」という声を聞くことが多いです。何故なのだろうということを数人の人と話しあいました。たくさんの意見がでましたが、印象的だったのが、「人と人との関わりあいが希薄になってきているから。」という意見でした。
 現代社会は、物質的に豊かになり、井戸まで行かなくても、水道の蛇口をひねれば、水は出るし、自分で農業をしたり、魚をとったりしなくても、お金さえ出せば、近所のスーパーで、調理後の食べ物が簡単に手に入ります。そういう社会に生まれ育った私などは、まるで、一人で生きていけるような錯覚に陥りがちです。しかし、実は、その水道の向こうにも、スーパーの食べ物の向こう側にも、幾人もの人々の関わりがあるんだということを思います。ただ、昔のように直接的ではなく、間接的な関わりなので、わかりにくいのですが、やはり人は一人では生きていけれないようになっている生き物なのかもしれないと感じます。また、人は、他者との関わりあいの中で、自分を理解し、自分の役割、喜びを見つけていく生き物なのではないかとも感じてます。      
 一人では生きていけれないようになっているのに、周囲との関わりあいが希薄で、自分さえも見失い、行き場のない葛藤が出て、不自然な事件へと繋がっていっているのではないかと思います。ですから、私達自身が「関わりあい」を取り戻すことが、悲しい事件を引き起こさない為の、小さな一歩に繋がるのではないかと考えます。
 私にとっての「関わりあい」、その具体的な行動は何だろうと考えたとき、とても地味ですが、「挨拶」や「会話」という答えが自分の中から出てきました。それらはすべて、表面上のものではなく、「心からの」という枕詞がつきます。日々「心からの挨拶、心からの会話」で人と響きあい、繋がって生きたいと願ってます。 
                                                                                      あおば税理士法人
                                                                                      総務 菱川知抄 

2008年7月号

 TKCの創業経営革新支援委員会の委員長である赤岩茂さんという方が、こんなことを述べておられました。
 経営という字に注目すると、経営の「経」という字は根本法則を、「営」という字には「営む。追求する」という意味が込められているそうです。したがって、経営とは「一生涯かかって真理を探究し、実践する」実践行為で、これを追究した結果「永続して栄える(言うなれば継栄)」が約束されるのだと思うとのこと。
 お客様の経営を経理面から拝見し、自分の事務所の経営をしていて、上記のように「あ、これが本当のこと(真理)なんだな」と感じることは結構あります。どんな業種の経営や仕事であっても、そういう発見はあるのではないでしょうか。それを楽しもうと思います。

 新入社員が二人もいると、自分のその頃を思い出します。今は偉そうに言ってますが、タイムマシンで二人に昔の私を見せたら、ホッとすることでしょう。
 水産会社のシステム部門に配属されて1年目、船員さん約千人の給与計算を任されました。オホーツク海に遠洋漁業に出る船がありました。その船に乗る船員さんに、一人約5万円の仮払旅費を支給します。アホな私はホストコンピュータへの指示を誤り、その仮払金を二重に支給してしまいました。船と言っても「海に浮かぶ工場」です。船員さん(作業員)は3百人もいます。余分に払ったお金はなんと15百万円もの大金です。もちろん翌月の給料から天引きはしますが、課長から大目玉を食らいました。(殴られはしませんでしたが・・・)
 一度多くもらったお金を翌月引かれる船員さんも迷惑だったでしょうが、私は会社に与えた損害を計算しました。当時は高金利で、1ヶ月分の金利でも自分の初任給に近い額になりました。頼りにしていたある先輩社員に「給料を返上しなくていいでしょうか」と相談したら、その先輩にまた叱られました。(意味はおわかりですよね。)
 でも、その先輩は最後にこう付け加えてくれました。「平本君、言われなくなったら、おしまいだよ」と・・・この一言には救われました。
 その時には気づきませんでしたが、振り返って思うことがあります。確かに大きなミスでしたが、そんな大きな仕事を入社一年目にさせてもらえる有り難さです。太っ腹な会社です。それからの6年間、「間違えて再計算」はあっても「間違えたまま支給」はありませんでした。成長させてもらえたのでしょう。
 その後、父の死をきっかけに税理士業界に舵を切ったわけですが、上記の事件のこともあって、スーパーマーケットに行くと、いまだに「ウチの」冷凍食品を整頓します。右手が勝手に動くのです。